昔、神と人間と魔族による大規模な戦争がありました。
それを各種族は聖戦とかかげ、戦った末どの種族も壊滅的な打撃を受けました。
どの種族も滅亡という道を辿るようになりそうな状態がとなり、休戦状態へ入ってから1000年の月日が経ちました。


この長い年月はこのミドガルド大陸で生活を営む人類からあの戦争の記憶を無くさせるには十分の月日でした。
人類は過去の戦争を忘れ、己の欲望を満たすために自らの文明を発展させる事に力をそそいでました。
そう、己の欲望だけに・・・。

そんなある日、長く続いた平和は突如として音を立ててじょじょに崩れ始めました。


ミドガルド大陸にたて続き起こる異常気象、凶暴化する野生動物。
そして人々を恐怖へと陥れる魔物達の噂。

平和が崩れて行くなか、この世界の平和を支えているというイミルの爪角の噂が冒険者たちを中心に広がって行きました。
しかし人類は己の利益のため人々は冒険を続けていきます。

そして今日も・・・そして明日も冒険者達は危険をかえりみず旅立っていくでしょう。


ここに一人の男がいます。この男の名前はイング・ルース。プロンテア出身の人間です。
イングは、たまたま昔会い知り合った冒険者の話を幼少の頃聞く事がありました。
この冒険者達の話を聞き、イングは冒険というものに憧れを抱くようになります。
そしてこの冒険者達に様々な手ほどきをお願いして指導が続く中、数年の月日がたちました・・・
そして今イングは初心者訓練所の前に今立っています・・・これから起こる自分の冒険を心に抱いて・・・。


ラグナロク・オリジナルストーリー第壱話―始まり



イング「へぇ・・・ここが初心者訓練所か、やっぱ人が多いなぁ・・・。」
イングは慣れない雰囲気に困りながらも、この建物の方に向かって周りを見ながら歩いていた。
やはりこの様な時代のせいだろう、人がいかんせん多い。首都プロンテアも人が多かったが、ここも負けないくらいの人込みである。
なにより雰囲気が違う。皆顔つきが違うのである。やはり何か強い意志をもった人達なのであろう・・・。
その時、ふと一人のショートヘアで金髪の女性が目に入った。何か男性陣の取り巻きが多い・・・すると、不意にその女性がこちらをチラッと見た。
その後、また取り巻いている男性の方へと目をむき返した・・・なんだったんだろぅ?
そろそろ入り口へと近づいてきた時、さっき見た女性がこちらの方へ近づいて来た・・・何だ?
その女性は前に立ち止まるとなり急にこう言い放つ。
女性「あのさ、君なんでさっき見てたの? 何か用有り?」
イング「い、いや別に・・・なんか男性の取り巻きが多かったから何となく見ただけだけど」
はきはきとした口調の明るめな女性だった・・・でもなんか違和感がある。
女性「・・・?どうしたの?」
イング「あ、いや別に・・・」
不意に声をかけられ動揺したが、何とか返答できた。
女性「ふーん、まぁいいや・・・試験お互い頑張ろうね!」
そういうとその女性は建物の方へ走っていった。無論取り巻きを後ろにくっ付けて・・・。
世界は広いなぁ、と思い苦笑しながらイングも建物の中へ入っていった。


イング「ふぅ、やっと一次試験が終わった・・・」
小さくため息をつきながら、二次試験会場の方へ歩いていく。
二次試験会場に着くなり、試験官が自分に向かってこう言った。
試験官「ここ二次試験ではファブルを放った草原を通り出口へ向かってもらいます。準備はよろしいでしょうか?」
知り合った冒険者に訓練をしてもらってたとはいえ、イングにとって初めての実戦である。
緊張したとはいえ教えてもらった事を改めて思い出しながらお願いします、と言った。
試験官「判りました。ご武運をお祈りします。がんばって下さい。」

イング「これがファブルか、でかい芋虫だなぁ・・・」
目の前のファブルを見て独り言を言いながら、出口を目指していた。
出口の近くまでくると、いきなり出口の方で何やら声が聞こえた。どうやらさっきの女性を筆頭に集まってた集団のようだ。
男性「頼むからさぁ、俺達のPTに入ろうよ〜」
女性「ごめんなさい、ちょっと入るのは・・・」
声の聞こえた方を見てみると、さっきの女性が先程取り巻いてた男性と何やらPTの話をしている。
イング「PTって、一緒に戦うメンバーの集まりと聞いたっけ・・・」
他にギルトという集団があるらしいが、それに関しては詳しくしらない。設立には特殊なアイテムが必要らしいとだけ聞いた事がある。
それに対してPTは簡単に設立する事ができるので自分達のような者でも設立可能なのだ・・・と教えてもらった気がする。
男性「なんでそんなにかたくなに入らないんだよ〜・・・何か理由あるの?」
はたから見ても雰囲気が悪めな状態になってきた時、不意にその女性がこちらを見るなり近づいてきた。
女性が自分の隣に立つなり、腕を絡ませてきて男性陣にこう言った。
女性「ごっめんなさ〜い、私この人と一緒に冒険するってもぅ決めてるのよ、ごめんね〜」
イング「・・・な・・・なっ!?」
男性「うーん、それじゃ仕方が無いか・・・また今度な!」
そういうとなり男性達は出口の方へ歩いていった。


イングは状況が理解できなかった・・・何がどうなっているんだ?
女性「ごめんごめん、ちょっと利用させてもらっちゃった。」
女性は舌をちろっと出すなりそういった。
イング「・・・なんだ、あの人達とPT組みたくない理由がないのにああいってたの?」
女性「だってあの人達しつこいんだもん・・・何かちゃんとした理由言わないとずっとついてきそうだったし」
そう言って一息いれるなり、その女性はこういってきた。
女性「そいえば自己紹介ままだだったね、私の名前はアリス・メーベント。周りはよくアリスっていってるわ。君は?」
イング「あ・・あぁ・・・イング。イング・ルースっていうんだ、よろしく、アリス。」
アリス「ねぇ・・・イングはどうしてここ訓練所に来たの?」
持ち前のはきはきとした、明るい口調で聞いてきた。
イングはその冒険者の話などを話した。今思うとなんで他人のアリスにここまで話したのか不思議でしょうがない。
アリス「ふぅん・・・でさ、イングは何になりたいの?」
イング「あぁ、俺はソードマンになろうと思ってるんだけど・・・アリスは?」
アリス「私?私はアコライトになろうと思ってるの!」
急に威勢よくそう言った。ちなみにソードマンは剣士、アコライトは聖職者の事である。
剣士は攻撃面において優れ、アコライトは回復などの補佐役に関して優れている職業である。
アリス「ねぇ、お願いがあるんだけど・・・私とPT組まない?これも何かの縁だし!」
アリスの突拍子な発言に思わず驚いてしまった。縁とかいわれてもなぁ・・・
イング「うん・・・でも俺もまだ初心者だけどいいの?約に立ちそうに無いかもしれないよ?」
アリス「何いってんの、ここにいる人皆初心者だし!何よりさっきみたいな下心見えまくりの人は嫌だし・・・でも一人も寂しいじゃない?」
下を見ながら不安そうにこちらを見ている。
確かに自分達のような初心者は力を合わせていった方がよいかもしれない。何よりアコさんが仲間になってくれるのは心強い。
イング「じゃぁ・・・こちらからもお願いできるかな?アリス、一緒に冒険してくれるかい?」
そういうとなりアリスは急に顔を笑顔になりこちらに抱きついてきた。
アリス「やった!!ありがとう!!」
イング「・・・っわわアリスちょっとちょっと!!」
アリス「あ・・・ごめんねーつい嬉しくて・・・何、こんなことで照れることないのにぃ」
何か今後嫌な方に考えが飛んだ気がするが流すとしよう・・・。
アリス「そいえば次の試験って何なの?」
イング「あぁ、次は自分はどのような職向きなのか質問されるって教えてもらった気が・・・」
アリス「へぇ・・・何なるかきめちゃってる人には結構意味のなさそうな試験ね」
イング「そして最終的に何になりたいか質問された後その転職屋がある所へ飛ばしてもらえるんだっけな・・・」
アリス「え!じゃぁ一旦離れちゃう事になっちゃうの!?」
イング「あ、それに関してだけど、さっき話した友人とモロクで待ち合わせしてるんだ。だから盗賊になりたいとか適当にいっときなよ」
アリス「そうね・・・そうしましょうか、ともあれこれからよろしくね!イング!」
イング「こちらこそ、よろしくねアリス」
改めて挨拶を交わした後イングは集合場所を中央の泉の所でといいアリスと一緒に出口へと向かった。
そして第三試験の始まりである。


試験官「試験合格おめでとうございますイング・ルースさん。それではあなたは盗賊になりたいのですね?」
イング「はい」
試験官にそう伝えると、嘘ついちゃっていいのかなぁ・・・という罪悪感も少し残っていた。
モロクについたらまず友人になんか文句の一ついってやろうかさえ思った程である。
試験官「それでは・・・ご武運をお祈りしております。神のご加護があらんことを。」
次の瞬間イングはまばゆい光につつまれ、気付くと一面砂漠の街”モロク”へと到着していた。
アリス「あ!イングも同じタイミングで飛ばされてきたみたいね!丁度よかった!」
なんと近くにアリスがいたのである。なんというタイミングのよさなのだろうか。
アリス「ここが砂漠の街モロクか・・・すごいな・・・色んな人がいるね!」
イングは返答せずあいづちをうちながら何か忘れてる事を思い出そうと奮闘していた。
その時、不意にアリスがこういってきた。
アリス「ねぇ・・・それで友人さんの所にいかなくていいの?」
・・・・・・ぁ。
イング「しまった!待ち合わせ時間すぎてるんだ!!早くいこうアリス!!」
アリス「わわ、待ってよイングぅ〜!」
・・・こりゃ文句言えなくなっちゃったなぁ・・・と思いながら中央の泉の所をめざし走っていった。




つづく


〜あとがき〜
皆様お初でございますっ!この小説書かせて頂いているブリジットでございます。
はてさてなんか書くといいだして早何日でしょうか、遂に小説スタートでございます!
・・・といっても当方初めて書くので超初心者です、これからちゃんといけるかなぁ・・・(汗
感想、ご意見などは掲示板やメールにて随時受け付け中です!参考にしたいですしどうぞ何かお書き下さいませ!
これからも皆様と末永くお会いできることを祈りつつ・・・それでは♪
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